「国公立大に合格するための基礎知識 ダイジェスト版」
もうすぐ1年の半分が終わります。早いですね。
そして、高3生はあっという間に共通テストを迎えます。
生徒は勉強をすればする程、時間の少なさに気づいていきます。
しばらく講師をやってきて、「良い講師」の条件の1つに、
「受験からまだ期間がある時期に、いかに生徒に勉強をしてもらえるか」
というのがあるのではないかと考えています。
生徒自身に完全に任せておいた場合、時間の無さに自分で気づいた時はだいたい手遅れである気がしています。
なので、少しでも早く気づいてくれるように正しい受験の知識を早い時期に与えてあげたい、そんな思いで前回の保護者会を実施しました。
今回は前回の保護者会のダイジェスト版をお送りします。
~・~・~・~・~・
◆国公立大は「何となく」では入れない
早速ですが皆さん、国公立大出願者のうち、何%が国公立大に合格できると思いますか?
答えは、たったの約23%(倍率は4.4倍)。
なんと、77%の生徒が不合格となってしまうのです。

しかし、高校生を見ていると、高3の夏になるまで危機感が感じられない生徒も多くいらっしゃると感じます。
そこで、いくつかデータをお見せします。
~・~・~・~・~・
◆高校受験は「県大会」、大学受験は「全国大会」
青森県の高校生の危機感が少ないことの原因の1つに、高校入試の易化があるのではないかと考えています。 令和7年度の高校入試の倍率を青森県と神奈川県で比較してみます。


横浜翠嵐高、湘南高、柏陽高は神奈川県の公立高校御三家と言われる、名門公立高校です。八戸高校と比較すると、厳しい競争率であることがわかります。
また、新城高や茅ヶ崎高は一般的な進学校ですが、人口が多いため、青森県と比べると倍率がかなり高くなっています。
このように、人口減少の影響で、青森県の高校入試は易化の傾向があります。実際、合格最低点などの数値も各高校で年々下降しています(当塾調べ)。
中途半端な努力で「何となく」高校に入れてしまった経験が、大学受験への危機感の薄さにも影響があるのではないかと考えています。
大学入試は他県の生徒とも戦います。模試の成績などで、他県の生徒も意識しながら学習をしていってほしいと思います。
~・~・~・~・~・
◆国公立大学の倍率
さて、青森県の高校入試の倍率はほぼ1.0~1.1倍くらいでしたが、大学入試の倍率はどの程度かご存じですか?
いくつかピックアップしてご紹介します。



倍率が2.0倍だと、受験者の半分が不合格となります。高校入試と比べると、かなり高いことがわかります。高校入試のノリで大学入試に臨んでしまうと、大怪我をしてしまいます。
高校入試のように「何となく」や「ラッキー」での合格は低いのです。
~・~・~・~・~・
◆各高校の国公立大合格率
では、高校生の皆さんは今、どれくらい頑張れば良いのでしょうか?その1つの指標となるのが、各高校の国公立大学への合格率だと思います。

※1 八戸西高校さんはHP上の最新がR4年度でしたが、近年はこれより合格率が良いらしいです
※2 八戸高校さんは近年、合格率が下がってきております
※3 三本木高校さんは、附属中から持ち上がりの生徒が合格率を上げていることが懸念されます
この数値を目安にしていただき、例えば、八戸北・八戸東高校さんの生徒なら、学年の真ん中より上の順位を取り続けられるようにと、目標設定してもらえれば良いかなと思います。
小・中学生の生徒・保護者様は、志望校選びの参考にしていただければと思います。
~・~・~・~・~・
◆さいごに
「大学なら国公立」という考えが強く根付いている地域であると思います。ですが、国公立大学は高校入試のように「何となく」では合格できません。早めからの対策が必要です。
「逆転合格」を狙うのは確実性に欠けます。我々は塾生の皆様に「順当に合格」できるような指導を心がけております。
今後とも指導へのご理解・ご協力をお願い申し上げます。